〜 〜 『 寅 の 読 書 室  Part W-W』 〜 〜
==源 氏 物 語 (巻一) ==
(著:瀬戸内 寂聴)
 
語 句 解 釈 (五)
 

2015/12/21 (月) 

こん ごう
菩提樹科の喬木、欒樹もくげんじ の実で、その核にには堅くてきれいな紋があり、数珠玉に用いられる。
こん の 壺
紺碧こんぺき の瑠璃 (七宝の一つ) でできた壺
さい
古代歌謡。もとは民謡だったが、平安時代に雅楽に取り入れられた。笏 拍子しゃくびょうし和琴わごん琵琶びわそう の琴、笛、しょう篳篥ひちりき などの伴奏で舞はない。宮廷や貴族の宴席・寺院の法会などで謡われた。
<咲 き し よ り>
ちり をだに 据ゑじとぞ思ふ 咲きしより 妹とわが寝る 常夏の花」 ( 『 古今集』 巻三・夏・凡河内躬恒 )
さん きょう
三史は中国の三つの重要な史書。一般に、 『史記』 『漢書』 『後漢書』 、五経は儒教で尊重する五つの経書。 『詩経』 『書経』 『易経』 『春秋』 『礼記』 をいう。大学の勉強科目であった。
さん まい どう
法華経を一心に唱え、妄念を離れる行法である三昧の修行をする堂。
どう ちゅう じょう
近衛の中将で、特に三位を授けられた者。中将は通常従四位下相当。
おん いろ
かさね の色目の一種で、衣の表と裏の色の配合をあらわす。表が蘇芳すおう または紫、裏が萌黄もえぎ または青。秋に着用。
もえぎ きょうみや
式部省 (宮中の儀式・人事などをつかさどる役所) の長官である親王
しば かき
柴を編んで作った垣根
しびら
女性が袴の上から腰にまとった簡略な裳。上裳ともいう。下級の女房が主人の前に出る時に用いたという。
ぶつ
身辺に安置したり、身につけたりして信仰する仏像。
じゅ かい
出家する時に受ける戒律。
じゅ だい
皇后・中宮・女御などになる人が、正式の儀式を経て内裏に入ること。
随 身
勅命によって賜わった貴人の外出の時に警護をする近衛府の官人
宿すく よう どう
星の運行によって、人の運勢、吉凶を占う術。二十八宿にじゅいうはちしゅく九曜星くようせい によって判断する。
ざく いん に 行 幸
朱雀院への桐壺帝の行幸。朱雀院は、天皇の譲位後の住まい (後院ごいん ) 。
生 絹すずしひと
生絹は、生糸を練って柔らかくしないまま、織った布。薄くて軽く、張りがある。主に夏用。単衣は、裏地のない装束の一番下に着るもの。
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源氏物語 (巻一) 著:瀬戸内 寂聴 ヨリ