〜 〜 『 寅 の 読 書 室  Part W-W』 〜 〜
==源 氏 物 語 (巻一) ==
(著:瀬戸内 寂聴)
 
語 句 解 釈 (一)
 

2015/12/19 (土) 

みず

仏前に供える水。

あく どうく
地獄・餓鬼・畜生の三道。仏の教えに背くと、死後に落ちる所。
あさ まつりごと
天皇が、早朝から政務をとること。
じゃ
梵語 (インドの古代言語) で教授・模範の意。転じて弟子を導き、手本となる高僧のことをいう。
使 の 大 納 言
大納言で按察使を兼任する者。按察使は地方行政の監察官、平安時代には陸奥国・出羽国のみが残り、大納言や参議が兼官し、名目化した。
そん
五位以上の人に用いる敬称。
< の 子>
「白浪の寄する渚に 世を過ぐす 海女あま の子なれば 宿も定めず」 ( 『和漢朗詠集』 巻下雑)
様 の らい ごう
西方浄土さいほうじょうど (極楽) にいる衆生救済の仏で、臨終の際、光をさして迎えに来ると信じられていた。
あや
綾織物。いろいろな模様を織り出した絹織物。
あわせ
裏地のついた衣。
あん ろく ざん の 大乱
中国唐の第六代皇帝である玄宗皇帝 (685〜762) は、その治世の前半は 「開元の治」 と呼ばれる善政を行ったが、晩年、楊貴妃 (719〜756) を寵愛し、政治を顧みなくなったため、安禄山の乱 (755) を招いた。その劇的な経緯は、中唐の詩人白居易はくきょい の長詩 「長恨歌」 にうたわれる。

古今集時代の女流歌人、三十六歌仙の一人 (877頃〜939頃) 。宇多天皇に寵愛され、 「伊勢の御」 と呼ばれ、皇子を産む。勅撰集に総計約百八十首。家集に 「伊勢集」 がある。

<をのの捨て衣>
「 伊勢をの海人の 捨て衣 しほなれたりと 人や見るらむ」 ( 『後撰集』 巻・十一・恋三・藤原伊尹これまさ の朝臣) 、「女のもとにきぬ を脱ぎおきて取りにつかはすとて」 との詞書ことばがき がある。
<いとしとも人にむつれけむ>
「思ふとて いとしも人に しかならひてぞ 見ねば恋しき」 ( 『源氏釈』 )
いぬ
召し使の女童の名
げた
湯桁は、大きな湯ぶねを区画化するために、角材を縦横に渡したもの。または湯舟。伊予の道後温泉は、数が多いことで有名だった。
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