〜 〜 『 寅 の 読 書 室  Part V-V』 〜 〜
── いつまでも、いつまでも お元気で ──
特攻隊員たちが遺した最後の言葉

2014/09/09 (火) 

細金 政吉 20歳 少尉

光男お手紙ありがとう。元気で勉強して居るとの事兄も安心す。
もう体も大分丈夫に成っただろう。新潟の子供とも仲良しに成ったそうだがけんかなんかしてはいけない。少しくらいな事でおこる様では本当の男ではない。男の子は男の子らしく正々堂々とやるべきである。
家からは度々たびたび 手紙が来るが光男もひまがあったら時々手紙を出しなさい。きっと心配して居るぞ。繰拾いに行ったそうだが大きな栗が取れたそうだね。満州には栗の木などは見られないよ。yはり日本は良い國だと思う。では体を大事にして一生懸命にやれ。病気になって死ぬは男として恥と考えなくてはならない。では元気で
      ※ 新潟へ疎開している弟へのはがき
渡辺 利廣 24歳 大尉
(お母さんへのノートから抜粋)
四月二十日
最后さいご の基地知覧飛行場に参りました。
兵舎は爆撃のためこわ れて居ます。
余りのなつかしさに私のかつて寝たと思われる所を歩きまわりました。
知覧で操縦をおぼえ知覧をとびたって終わりになろうとは
明日はいよいよ出撃です。
花々しく戦います。

花々しく戦って
必ず必ず
敵艦をほふ ります。
皆様御安心下さい。
私の心はいま日本晴れです。

お母さん
おばあさん
お父さん
おじいさん
皆様
   さよなら
四月二十日 二十一時三十分
『いつまでも、いつまでも お元気で』 編:知覧特攻平和会館 ヨリ
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