〜 〜 『 寅 の 読 書 室  Part V-V』 〜 〜
── いつまでも、いつまでも お元気で ──
特攻隊員たちが遺した最後の言葉

2014/09/08 (月) 

安原 正文 24歳 大尉

たくさん貰った御手紙はみな、ポケットに入れて持って行きます。
御守袋 (御人形の寝ている) も忘れず連れて行きます。
コリントも、もう出来なくなりましたが、これからは兄ちゃんは御星様の仲間に入って、千鶴ちゃんが立派な人になるのを見守っています。
泣いたりなどしないで朗らかに笑って、兄ちゃんが手柄を立てるのを祈ってください。
御父さんや御母さんの言い付けを守って立派な人になってください。
                                      さ よ な ら
     三月二十五日     正文
            千鶴子ちゃんへ              

矢作 一郎 23歳 大尉
幸一君
  一歩先に
  御両親の事はよろしく頼むぞ
  俺に出来る最善の努力と技術を尽くして闘う
  快なるかな
  俺の嫁は空母ときめた
  お前には三国一の花嫁を迎えてやりたいな
  元気で皆様と楽しく暮してくれよ
     ではくれぐれも後を頼むぞ
  雲を裂き くじ かなん 年明けぬ

 国の恩 親の恩 師の恩に感謝しつつ
                       一 郎 
『いつまでも、いつまでも お元気で』 編:知覧特攻平和会館 ヨリ
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