2011/01/06 (木) 乞食親分の結婚式 (一)
貧民窟での生活は、人間の様々な生き様を賀川豊彦に教えた。のちに労働組合運動、農民組合運動、産業組合運動、農協共済運動へと突き進んでゆく賀川にとって、理想社会を求めての “社会悪との戦い” の原体験の場が、貧民窟での生活であった。貧民窟の生活は、途中のアメリカ留学をはさんで十年間に及ぶが、賀川は 『貧民窟十年の経験』 を 『人間苦と人間建築』 のなかで語っている。