2012/04/30 (月) 官 軍 召 集 の 事
内裏から美福門印へ御使いが遣わされて、法皇の御遺命を披露された。法皇は今度の謀反を予見され、内裏へ召すべき武士の連名を御自筆で記されていた。源氏は義朝・義康・頼政、平家は信兼(のぶかね) ・実俊(さねとし) 以下である平清盛は、父の忠盛が新院の一の宮重仁新王を養君にしていたので、この連名には洩れていたが、美福門院から御使いがあって、 「故院の御遺言ゆえ参るように」 と仰せられたので、清盛も内裏へ参ることにしたのである。