〜 〜 『 寅 の 読 書 室  Part V-V』 〜 〜
── いつまでも、いつまでも お元気で ──
特攻隊員たちが遺した最後の言葉

2014/09/11 (木) 

中村 憲二 23歳 大尉

我れ南十字星の下大海原を越え空の決戦場の かんとす。
母上様
憲二生まれてより今日まで一度として母上に満足なことをなさず御苦労を御掛け致し申訳なく存じます。
母上様憲二は大命により征かんとして居ります。門の外まで憲二の門出を喜び御見送り下さる母上の顔が見えます。
憲二はどうして死ぬことなど恐れましょう。
桜の花の散る校庭に学び育ちました憲二です。

兄上姉上様には父亡き後 常に範を示し御指導下され心より御礼致します。
千鶴子 俺の分まで母上様に孝行してくれ。兄が死したと聞かば立派にお国のために大空に華と散りましたと父上様に御報告してくれ。
俺の前には若わし の香りするこう をたいてくれ。
十一月八日    憲二

松尾 登代喜 19歳 少尉
国のため
   父母にうけたる
精神こころ もて
   我は散るなり
      桜のごとく
奥山 道朗 26歳 大尉
吾が頭
   南海の島に
      さらさるも
我はほほ笑む
    くにつく せば
         隊長 奥山 大尉
『いつまでも、いつまでも お元気で』 編:知覧特攻平和会館 ヨリ
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