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～～『寅の読書室』～～

2009/02/04 (水)　「蓮の露」抜粋

師常尓（に）手ま里（り）をも天（て）遊び給ふとききて奉るとて　　貞心尼

古（こ）礼（れ）所（ぞ）許（こ）能（の）　本（ほ）東（と）気（け）乃（の）美（み）知（ち）尓（に）　安（あ）所（そ）びつつ
　　　　　　　　　　　　　都（つ）久（く）や川（つ）き世（せ）ぬ　美（み）能（の）里（り）な留（る）良（ら）無（む）　　　　　

御可幣し

都（つ）き転（て）見（み）与（よ）　悲（ひ）ふ三（み）よいむ奈（な）や許（こ）々（こ）能（の）東（と）乎（を）
　　　　　　　　　　　　　東（と）を登（と）お散（さ）め天（て）　末（ま）当（た）者（は）じま留（る）を

者（は）じめて安（あ）ひ見奉利（り）て　　　　貞

き美（み）尓（に）閑（かく）　安（あ）悲（ひ）見（み）留（る）許（こ）東（と）能（の）有（う）礼（れ）しさも
　　　　　　　　　　　　　　末（ま）堂（だ）散（さ）めや良（ら）ぬ可（か）東（と）處（ぞ）おも布（ふ）

御可（か）へし　　　　師

由（ゆ）め能（の）世（よ）に　閑（か）川（つ）ま東（ど）呂（ろ）見（み）天（て）　由（ゆ）めをま多（た）
　　　　　　　　　　閑（か）当（た）留（る）毛（も）由（ゆ）面（め）も　所（そ）礼（れ）可（が）末（ま）耳（に）末（ま）耳（に）

以（い）と祢（ね）も古（ご）呂（ろ）な留（る）道能（の）

　　　　　　物可（か）多（た）利（り）に夜毛（も）ふ遣（け）ぬ礼（れ）者（ば）　　　　師

志（し）呂（ろ）堂（た）弊（へ）乃（の）　古（こ）呂（ろ）毛（も）転（で）散（さ）牟（む）し　安（あ）きの与（よ）能（の）
　　　　　　　　　　　都（つ）き奈（な）可（か）所（ぞ）良（ら）尓（に）　春（す）見（み）和（わ）多（た）累（る）閑（か）毛（も）

散（さ）礼（れ）どな保（ほ）安（あ）可（か）ぬ古（こ）々（こ）して　　　　貞

む可（か）悲（ひ）ゐ天（て）　千与（よ）毛（も）や知（ち）よ母（も）　見転（て）し閑（か）那（な）
　　　　　　　　　　　所（そ）良（ら）由（ゆ）久（く）都（つ）き能（の）　許（こ）登（と）東（と）者（は）春（ず）東（と）毛（も）

御可（か）へし　　　　師

許（こ）々（こ）呂（ろ）散（さ）幣（へ）　可（か）者（は）良（ら）散（ざ）利（り）世（せ）波（ば）　者（は）布（ふ）川（つ）多（た）の
　　　　　　　　　　　堂（た）え春（ず）む閑（か）者（は）無（む）　千（ち）よ毛（も）や知（ち）餘（よ）母（も）

いざ可（か）幣（へ）利（り）奈（な）無（む）と天（て）　　　　貞

堂（た）知（ち）可（か）へ利（り）　末（ま）多（た）毛（も）東（と）悲（ひ）こむ　堂（た）萬（ま）本（ぼ）こ能（の）
　　　　　　　　　　　美（み）地（ち）能（の）志（し）者（ば）久（く）散（さ）　堂（た）登（ど）利（り）堂（た）登（ど）利（り）耳（に）

御閑（か）へし　　　　

末（ま）当（た）毛（も）許（こ）与（よ）　志（し）波（ば）能（の）以（い）本（ほ）利（り）を　い東（と）八（は）数（ず）者（ば）
　　　　　　　　　　　春（す）々（す）き遠（を）者（ば）那（な）能（の）　都（つ）由（ゆ）を和（わ）気（け）和（わ）気（け）

『良寛と貞心尼』加藤僖一著　発行所・考古堂書店